理事長所信

はじめに

 英知と勇気と情熱を持った先人達が明るい豊かな社会の実現に向け全国で725番目にこの小平の地で青年会議所の創立を宣言し、35年の節目を迎えることができました。多くの歴史や運動を継承して頂いた先輩方やまちやひとのためにご尽力頂きました地域関係諸団体の皆様に感謝申し上げます。
私はこの緑豊なまち小平で生まれ育ちました。その中で地域の活動やイベントは、誰かが当たり前のように開催してくれることが当然だと思っていました。青年会議所に入会し、誰かが当たり前のように行っていることは、地域の担い手たちが切磋琢磨し必死に汗をかきまちやひとのためを思う仲間たちと共に行動し続けた結果だということに気づかされました。
「全てのひとが当事者たれ」
他人行儀であった自分の意識を変え、自ら学ぶことの重要性を教えてくれたのはこの青年会議所であります。私一人の力では地域を変えることはできません。しかし、青年会議所は「明るい豊かな社会の実現」を目指し行動を共にできる同志がいます。この志高き同志たちと共により魅力あるまちを創造し、地域の担い手となるひとを育成し当事者意識の変革を伝播すべく運動を展開してまいります。

魅力あるまちづくりについて

 我々が活動するまち小平は、首都圏への通勤が便利な立地であり豊かな自然に恵まれ大きな河川がないことから災害に強く、平坦で過ごしやすいため閑静な住宅街として発展し、現在は人口19万人を超えました。しかし、ベットタウンであるがゆえに平日は多くのひとを見かけることはありません。また、休日に関しても大きなレジャー施設や観光資源が少ないため、他県や他市へ出かける方も多く残念ながら活気あるまちと言い切れない現状があります。活気あるまちを想い描くために、我々は地域の担い手としてこのまちに生活する皆様に笑顔になって頂けるような二つの事業を開催します。
まず一つ目として、子育てに関する事業です。少子高齢化が進む現代において、子どもを産み、育てていく環境は大きく変わりました。しかし、子どもを育てることはかけがえのない経験を得ることができます。我々は子育て世代の代表として、子どもと触れ合い育てる楽しさを知って頂くと同時に、地域全体で支援できる意識の変革を促し子育てのしやすいまちを目指します。
 二つ目として、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに関連した夢と希望を感じ取れる事業を開催いたします。現在この小平の地ではオリンピック・パラリンピック競
 技が開催される予定はなく、開催都市東京でありながらどこか盛り上がりに欠けるように感じられます。世界最大のスポーツの祭典に開催都市として携われることはとても貴重なことです。だからこそ、このチャンスをまちの活性化に繋げる運動へ展開する必要があります。本年度はオリンピック・パラリンピックに焦点を当て、小平としての特性を活かしたまちの魅力を伝え、行政関係者、関係諸団体、市民の方々と一体となり、この地に携わるすべての皆様方が笑顔溢れるような魅力あるまちづくりを目指します。

ひとづくりについて

 近年の技術革新により社会は大きく変化しました。携帯電話やスマートフォン、タブレット端末、昔は簡単に持つことが考えられない物が、今では当たり前に流通しています。最新の物を巧みに操り利便性を向上させるハードやソフトウェアに慣れることは、電子機器のIOT化やAI技術の進歩が期待される現代社会にとって必要不可欠です。しかし、機器の技術革新が進み、利便性が向上する中、使用する側の「ひと」は成長しているでしょうか。便利なハードやソフトウェアも使い方ひとつで人間関係を壊し、いじめや自殺まで追い込んでしまう事件に発展してしまったケースも発生しています。これは非常に深刻な問題だと言えます。ひと昔前までは連絡を取るにしても固定電話や伝言板などを利用し、時間を考えるなど不便でありながらも相手を想いやることを大切にしていました。また、無理なことや危険なことをお願いすれば相手を傷つけてしまうことや信用を失ってしまうことに直面していたので、無理な領域まで踏み込むことは無かったのかもしれません。しかし、仮想空間のコミュニケーションは顔と顔を合わせないため、相手の表情を読み取ることができません。だからこそ、最新技術に触れあい適切な使用方法を学んだ中で、その知識に基づき日々進化していく社会の変化に対応していけるひとへ成長させなければなりません。ひと昔前では当たり前であったことが当たり前でなくなった現代に対し、失われつつある道徳心やモラルを向上させ、相手を想いやる気持ちを大切にできるひとへ共に成長していくことが必要です。

青少年育成について

 青少年を取り巻く環境は少子高齢化が進む現代において大きく変化しました。核家族化による兄弟間や、祖父母と当たり前に行われていた会話が少なくなったことでのコミュニケーション不足や、親の過度な期待から、塾や習い事で子どもたちが多忙と感じている現状があります。次代を担う青少年の健やかな成長を願う親の気持ちは変わりませんが、子どもたちにとってそれは本当に幸せなことでしょうか。もちろん自分から進んで行い、喜びをもって取り組んでいる子どもたちもいると思いますが、多忙により睡眠時間や家族との会話の時間が減ってきていることが現状にあるのではないでしょうか。我々は子どもたちと親が一緒にコミュニケーションが取れる我がまちならではの事業や、仲間たちと共に手を取り合い協力して競い合いや繋がりを持てる事業の本年度で11回目を迎える「学校対抗わんぱくなわとび甲子園」を今年も開催し、子どもたちにとって新たな喜びとなる体験ができる事業を展開してまいります。

会員の拡大について

 魅力あるまちを創造するには、地域の担い手が必要になります。まちづくりはひとづくりからとよく言われますが、現状地域の担い手となっている方は、まちやひとを想い活動されてきた一部の固定化された仲間で構成され、その多くの方がご高齢となり担い手不足が問題となっています。人口19万人を超える小平では多くの若者が生活していますが、地域に対して少子高齢化やベットタウンであることを言い訳にし、地域にどこか無関心と言わざるを得ません。若者が当事者意識を持ち、切磋琢磨しながら率先して行動しなければまちに変化は起きません。地域の担い手であり、若者の意識変革を願う我々だからこそ多くの仲間が必要です。青年会議所では20歳から40歳の様々な職業の仲間たちが地域の魅力を伝えるために、奉仕、修練、友情の三信条に基づき様々な運動の中で青年経済人として当たり前のマナーや礼式を学び自己研鑽し、地域の担い手となるリーダーへ成長させます。そして共に行動し、互いを認め合う中で本当の喜びを学ぶことができます。私も青年会議所に入会し多くの仲間と行動することで様々なことを学び取ることができました。楽しいことは決して楽なことではないかもしれません。しかし一粒でも多くの汗をかき率先して行動することは、本当の意味での楽しみや喜びを感じ取ることができます。我々は一人でも多くの若者と様々な経験を積むことで真の友情を育み、共に行動するために会員を拡大してまいります。

35周年に感謝を込めて

 我々が当たり前のように青年会議所運動を継続できているのも、35年前緑豊かなまち小平に青年会議所が本当に必要だと考え1984年4月8日に小平青年会議所を創立し、様々な運動を展開されてきた先輩方や、ご支援頂きました地域の皆様方のご尽力の賜物でございます。創立当時は事業を展開する上で、ご案内を出すだけでも大変な苦労をされたことをお聞きしました。長い月日を経過する中で、青年会議所運動も徐々に認められ、地域に少しずつ認知されるようになりました。本年度は35年間皆様から受け継いだ歴史や文化、熱き想いを尊重し、頂いた「恩」に感謝の念を持ち、格式ある式典を執り行います。そして35年間の「恩」に報いるために、今まで携わって頂いた皆様が笑顔や喜びを感じ、地域と一体になれるような魅力あるまちづくりやひとづくりの事業を通じて連携していくことを新たなる夢とし、その描いた夢をかたちへするための運動を展開してまいります。我々は今日までの熱き想いを受け継ぎ、今後10年、20年先へと向けた情熱の燈火を燃やし続けてまいります。

結びに

 青年会議所は20歳から40歳という限りある時間の中で活動します。その限りある時間を有効に使うか無駄にするかは自身の目標や志、描いた夢で大きく変化してきます。本年度のスローガンは「報恩謝徳」です。報恩とは恩に報い、謝徳とはその受けた恩に感謝することの意味を持ちます。我々は35年間皆様から受けた恩に報いるために様々な事業に挑戦し、失敗を恐れず大きな目標を持ち、全てのひとが当事者意識を持てる意識変革を伝播できるよう精進してまいります。

~夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし
 実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし~

 我々は今日まで運動が続けてこられたことに心から感謝するとともに、今後何十年先も「明るい豊かな社会の実現」に向けさらに大きな夢を描き続けなくてはなりません。本年度は英知と勇気と情熱をもってその大きな夢を実現するために、全身全霊をかけて邁進することをお誓い申し上げ私の所信とかえさせて頂きます。


スローガン