理事長所信

はじめに

 樹木の如く時をかけ、成長してきた小平青年会議所は本年度で創立37 年を迎えます。37 年の歴史を刻み続けられること、今日に至るまでご尽力され、今も私たちの進むべき道に光を灯し続けて下さる諸先輩方を始め、地域関係団体の皆様のおかげであると敬意と尊敬の念を抱き、感謝申し上げます。
 青年会議所は『明るい豊かな社会の創造』を方針としています。青年会議所運動の本質は意識の変革にあり、変革とは、より良い未来を目指す運動に他なりません。理想の実現には常に未来を見据えた行動が必要であり、率先して行動することが未来の可能性を切り拓く光となります。未知なる未来を明るい豊かな社会にするには過去から学び、経験や体験を活かしていくことが高き理想の創造であると考えます。
 明るい豊かな社会を築く。時代とともに変化し続ける高き理想を求め、志高き仲間と共に本年度もより一層、まちづくりの為、地域の担い手となる人財を育成し、運動を展開して参ります。

戦後75年を迎えて

 ひとつの時代が終わり、多くの節目を迎える2020年。今年は東京オリンピック・パラリンピックが開催され、夏には東京だけではなく、日本全体がスポーツで活気溢れる年となることは間違いありませんが、決して忘れてはいけないこと、それは平和の祭典を迎える夏には戦後75年を迎える年でもあると言うことです。
 私たちは幸いなことに戦争を知ること無く、平和で安全な生活を送れています。戦争を知らないと言うことがどれほど幸せなのか、その幸せの価値を私たちは知りません。戦後75 年を迎える現在、戦場を体験された方のご存命は62 万人ほどとなり、戦後70 年を迎えた2015 年と比較すると30%ほどで、人口比率では1%を切っています。戦争を体験された方々がいなくなってしまったら、後世に語り継いでいくのは私たちであり、それが私たちの義務であると考えます。
 人が人でいられなくなり人の倫理に悖(もと)ると言われる戦争。本年度は戦争を体験された方へ学びを乞い、語り継ぎの事業を展開して参ります。

まちづくりについて

 私たちが活動する小平は名前の由来の通り、平地で山や川が無いことから災害に強く、住みやすいまちとして発展してきました。
 災害に強いまち小平で生活していること。それは未来のあるまち、未来の見えるまちに生活が出来ている証とも言えます。
 今年は阪神淡路大震災の発生から25 年を迎え、記憶に新しく今も多くの爪痕を残す東日本大震災の発生からは10 年目を迎える年でもあります。大震災が起こった事実を被災者ではなく安全に過ごしてきた私たちは年月の経過とともに記憶から薄れてきてしまっているのが現状でもあります。
 当たり前のことではありますが経験は過去であり、過去を振り返ることによって、多くの経験が活かされていきます。しかし人は契機が無いとなかなか振り返ることが出来ず、過去を見過ごしてしまう一面もあります。より多くの方の経験と体験が活かされるべく、学びの契機となる事業を展開して参ります。
 また私は新しく何かを始めることだけが地域活性とは考えておらず、小平にある既存(きそん)の魅力を広げ、地域に浸透させていくことも、今後訪れると予測されている人口減少に向けての地域活性の一環であり、まちづくりに繋がると考えます。
 小平の魅力を沢山、知っている私たちだからこそ、伝えられることがあるはずです。
 未来あるまち小平の魅力を後世に浸透させるべく、行政関係者、関係諸団体、市民の方々と一体となり発信すると共にまちづくり事業を計画し、まちの活性化を目指して参ります。

青少年育成について

 近年、核家族と言うと現代社会が生み出したマイナスイメージの常套句(じょうとうく)として耳にしますが、多様性を求め続ける現代社会において核家族は避けられないことではないでしょうか。核家族に異論を唱えるつもりはありませんが、現代家族のコミュニケーション不足の改善にどのように向き合っていくかが必要であると考えます。
 テクノロジーの進化によってあらゆる壁が無くなってきており、大切なことまで失わないようにする心がけが必要と考えます。失ってはいけない大切なことのひとつは、心ある言葉ではないでしょうか。相手の目を見て、表情を見て交わす言葉。平均年齢35歳の私たち青年会議所のメンバーが義務教育課程の頃は当たり前であったことが今では確実に失われてきています。結果、相手の表情を見ない、気持ちを感じ取れないSNS などの心無き会話が目立ち、言葉のコミュニケーションが出来ない子供たちが育ってきている現代に問題を感じずにはいられません。心ある言葉には温かみがあり、心に響きます。多くの責任を抱える世代、親世代として、人として決して失ってはいけない大切な心ある対話を未来ある子供たちに継承していかなくてはいけません。
 先人たちの恩恵であるテクノロジーの進化による利便性ばかりを見るのではなく、子供たちに何を残し、継承していかなくてはいけないかを真剣に考え、取り組む必要があると考えます。本年度は言葉の必要性についての事業を展開して参ります。

人財育成について

 指導者は何故必要なのでしょうか。指導者が存在することで社会の進むべき正しき道に光明が射し方向性が定まるからです。
 では、時代が凄まじい速さで変化している現代社会の中、時代と地域のニーズに合った担い手となる人財育成とは何なのか。指導者の必要性について真剣に取り組み、強化していく必要があります。何故ならリーダーシップの強化無くして、未来に光を灯すことが出来なくなってしまうからです。
 また青年会議所の事業目標は社会と人間の開発でもあります。個々の魅力を見出し、全ての人財が活躍出来る場を提供することもリーダーの責務でもあります。まずは初心に帰り、使命と存在意義を学びなおし、基本的な価値観を共有することが、リーダーシップの強化と共に全ての人財の育成に繋がると考えます。
 物事の成就(じょうじゅ)の核となるのは意識です。意識は場が育て、そこから積極性が生まれてきます。個人の意識を高めていくことが会全体の意識を高めることに繋がり、誇れる活動の意識へと高まっていきます。
 地域に愛され、必要とされる団体であり続ける為、地域の財産となる人財を育成して参ります。

会員の拡大について

 青年会議所はSDGs(持続可能な開発目標)を推進する団体です。会員の拡大無くしてSDGs 推進の継続は困難であり、私は会員の拡大こそ青年会議所の持続可能性を問われる大きな課題であると考えます。現在、少子高齢化の影響もあり、年々メンバーが減少している背景があります。どのような組織でも社会の変化に対応出来なければ消滅するのは定めですが、青年会議所は絶対に消滅してはいけない団体だと確信しております。何故なら私たちは未来の社会を担うべく青年の団体であるからです。
 未来の担い手となる青年が、SDGs を推進している団体で事業構築を学び、地域や社会に良い影響を与えていくことこそが開発目標達成への道標となり、明るい豊かな社会を築いていく上での絶対的に必要な光となります。
 人は経験を積む為に生まれてきたと言葉があるように出会いと経験は人生を豊かにします。青年会議所は多くの経験と出会いに溢れており、内を育む場でもあります。
 多くの経験と出会いから自己成長することによって、より良い奉仕に取り組むことが出来ます。奉仕が人生最善の仕事である。これはJCI 綱領の一文になりますが、より良い奉仕を成し遂げるには多くの仲間を欠かすことは出来ません。
 本年度も変わらず私たちの運動にご理解をいただける仲間を増やし続けて参ります。

結びに

 私たちは伝統ある青年の団体とし活動に誇りを持ち、親世代として、未来ある子供たちの憧れとなる温かい光であり続けなくてはいけません。そして高き理想である「明るい豊かな社会の実現」に向けて、揺るぎない信念を抱き、人々の進むべき方向を示す団体でなくてはなりません。地域のリーダーとして上を目指すのではなく未来(さき)を目指し、親世代として見上げる存在ではなく、未来(さき)の道を温かく照らす存在であり続けなくはなりません。何故なら明るい未来は私たちが創造していくからです。
 青年会議所こそが未来永劫、人々の道標となる存在であり続けなくてはならないと熱き想いを込めて、本年度のスローガンを道標と掲げさせていただきました。
 私が率先して一途一心に邁進することをお誓い申し上げ、所信とかえさせて頂きます。

スローガン